テーマ:泥棒

50:火の見やぐら

 火の見やぐらも初めて見た。家から1㎞くらい離れた所に塔のような物が立っていて、そこから火事の発生を見張ってくれている。火事を見つけると鐘を鳴らす。カンカンカンカンとよく響く甲高い音を、5年の間に何回か聞き、そのたびに恐怖に襲われた。大阪に住んでいた頃は泥棒が最高に怖かったが、転居後は火事も泥棒に劣らぬ恐怖の対象になった。
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28:泥棒

 我が家は家族そろって外出することが少なかったので、たまに映画を見に行ったことや、大丸のエスカレーターに乗りに行ったことなどの少数の記憶が、私の頭に今も鮮やかに残っているのだろう。社交家でない父はにぎやかな場所に行くのが好きじゃなかった。彼男は家を留守にすることにも抵抗を感じているようだった。戦前は大家族が普通だったので、全員で外出して…
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